DIVING

アドベンチャーダイバーへの道

ボートダイビングとアンダーウォーターナチュラリスト

IMG_0219.JPGおばあちゃんが食べるものと思っていた黒糖飴でしたが、今じゃ常備食になりました。

追いかけ食わすは親心、てか。

 本日の船上弁当には、別添でもずくが付いていた。
「うまいうまい」
青空弁当を食べながら、うまいと師匠が言っている名物のもずく。深みで疲れた胃には、すっぱいもずくはほんとうにおいしい。しかし、肝心の弁当本体は今日も全部は食べれそうになかった。しかし。それでも、マスクのカラケースに入れて師匠がいつも持ち歩き「食え食え」と言っているものがある。

焙煎黒糖飴。By味覚糖

 暇さえあれば「食え食え、飴食え」よっぽどの飴好きか。もう、なんもいらんて!飴もさんぴん茶もノーセンキューてば!(熊本弁)

 いやそれは違うと気が付いたのは、そういえばそれから随分たってからであった。胃が満タンも空っぽも次のダイブにはよくない。どっちにしても気分が悪くなる(人にもよるけど)。ひげは最初の頃、全く食べれない人だった。水分さえも。でも、それでは体力的にもきつい。だから、飴。せめてものエネルギー源。それも速攻、血糖値の上がりそうな黒糖の。飴食べてればなんとかしのげる、そんなかんじだ。たとえばそれは
幼い頃、親にむりやり飲まされた苦い薬のありがたさを成長したあかつきに知った、とでもいうかんじか。

 とにかく「わざわざ取り寄せて」いるらしい、この黒糖飴をこの頃はまだ渋々なめていた、親の心子知らずなひげであった。

マンタスクランブル再び。

 そろそろ水面休息が終わる時間だ。次の講習はボートダイビング。
講習地は他のゲストと共に移動した、川平石崎マンタスクランブル。また再び。昨日の時化の残りか、かなり波がある。クルーザーは停泊したが、ダップンダップン揺れている。

 この波の中行くか。今までで一番高い波じゃん。しかも、初めてのシッティング・バックロール・エントリー。

 覚悟を決めて、船のヘリに後ろ向きに座る。もう今にも、タンクの重みで海へ転げ落ちそうじゃないか。にじり、にじり。おしりでヘリを歩く感じ。

ドボン。ガビガビガボー。

 ・・・ああ、なんとかエントリー成功か。しかし、波があるので水面はかなり危険だ。実際事故は水中より、水面で起きることが多いのだという。こういう時はサッサと潜降だ。

 潜降はしたものの波は水中に入っても消えず、大きなうねりとなって海を右へ左へ、動かしていた。一昨日のマンタスクランブルとはかなり印象が違う。ずいぶんと荒っぽく、こわい。マスクを持っていかれそうになりながら、うねりの中を進む。

 マンタの尾根が見えた。この大きなうねりの中、まるでゴーゴーと音を立てているかのようにやはり、それは堂々としたものだった。尾根の麓で待つ間、ダバダバダーと何度も何度も右や左に体が持って行かれる。

 これだけはだれにも止められない、大きな力。どんなに自分が踏ん張ってみても見事に持って行かれる巨大な力。岩に必死にしがみついていても、腰から下はブーラブラと持って行かれる。なすすべもなし。波のうねりに気を取られ、体勢を立て直せずに四苦八苦していた、その時だ。

師匠が周りにいた他のチームに向けて、大きく指で合図をした。

その方向。ガボガボとマスクをおさえながら、その曇ってしまった視界にうつったものは。

ボンヤリぼやけた、なにやら巨大な飛来物。



「・・・マンタ、か・・・?」





「・・・・・・・マンタっぽい、か・・・・・・??」


ボワワワーーーーーーン。

・・・こんな時のためにペッペと出ないツバを吐き、マスクにぬりたくった甲斐もなく、マスクはマンタを目の前にボケボケに曇っていたのだ。

「メ、メガネ、メガネ」←横山やすし


「せっかく出たのに・・・」船上でうなだれガックシのひげ。ガボガボのボケボケで我が身を持ちこたえるだけで、精一杯の初マンタであった。

師匠が船首の方からそんなガックシなひげを呼んだ。こんどこそ、慰めてくれるのか師匠。

「はい。アンカー上げ。」

ズッシリ太いロープを持たされる。

くぅぅー。鬼講習いまだ続行中。ガックシしているヒマもなし。うねる波で揺れるクルーザー。だのに、立ってるだけでやっとのひげが、船首に仁王立ち。かくしてアンカー上げ、やっぱり無力で役に立たず、途中退場。おまけに退場途中、オレンジのボール(浮き)と船の壁にはさまれ、身動き取れず、叫ぶひげ。

「たぁすけて〜〜」

こうして、なんだかわけわかんないまま、ボートダイビングは修了した。さあ、お次はアンダーウォーターナチュラリストと。

ゴアテックスと書いて宝の持ち腐れと読む。

 この日はまたクルーザーでの移動だったのだけど、風対策の甘い自分に気が付いた。ゴーゴー進むクルーザーではかなりの風だ。体が濡れていれば、どんどん寒くなってくる。馴れた人はちゃんと上着ないし、ラッシュガードを持ち込んでいる。

 そういやせっかく「AIGLE」でオレンジ色の3万円もするゴアテックス買ってきたんだった。そーかーこういうときに使うんだ。そもそも、なんでゴアテックスのジャケットを買ったかって、AIGLEの店員さんがダイバーで「船の上で着てください、絶対寒いから」って言われて買ったんじゃないか。人の話をちゃんと聞いとけぇ〜自分!

 親切なゲストの方がそんなひげに、旦那さんのヨットパーカーをひっぺがして貸してくれた。悪いなあと思いつつ寒さには勝てず、ありがたくお借りする。ぬくぬくだ。

 通常ファンダイブは2本で終了となるシーマンズなので、3本目をオプションや講習で行く場合、他のゲストとはここでお別れだ。ボートに乗って帰っていく人々。先ほどのご夫婦も。そんな方々を見送り、別のボートに乗り移るひげと師匠。ラストは底地にもどっての講習だ。

 アンダーウォーターナチュラリスト。これは、今までの2本の講習とくらべて、とても気楽で楽しい講習だった。何せ、課題の水中生物を探してまわるというお散歩気分の内容だ。植物2種。無脊椎類4種。脊椎類5種を探す。

 すでに見慣れたホームグラウンド底地にも、まだまだひげの見知らぬ生物たちがいる。海は潜った1本1本でその表情を変える。同じ場所、おなじ時間にこうして何本潜っても、どれも印象は違う。水の色も、生物も、そして自分の感じ方も。

 だから、海はすてきなのかもしれないな。二度と、今の、この海には出会えないのだから。

 自分の心を精一杯広げて、感じたこの4日間。もうとりかえしのつかないところまで、私はどっぷり海のとりこになってしまったのだけれど、溺れる者は藁をもつかむ。ダイビングがやりたい!と思い立って1ヶ月。師匠にほめられ、ダイバーになることを本気で決心して4日。

 何が転じて福となるかなんて。
人生先行ってみらんと本当、わからんとです。

P3300027.JPG店頭でもイカとはよく目が合いますが、この日はイカも忙しかったらしくチラとも見てはくれませんでした。お母さん同士これからも頑張ろう!(コブシメ産卵中:撮影師匠)

ボートダイビング
ボートからのダイビングをより充実したものとなるように乗船前後、乗船中の手順や準備方法などを学ぶ。エントリー/ エキジットの方法も習います。

アンダーウォーターナチュラリスト
水中生物に対するダイバーの関わり方やマナー、認識などを学ぶ。例えば、多くの水中生物は自己防衛以外では攻撃をすることはないみたいなことを習う。

Log/講習地:底地沖シーベース 深度MAX:14.4m AVG:6.5m 水温:25.7℃ 見つけたもの/植物:ウミヒルモ、オオバロニア/ 無脊椎類:チャツボボヤ、コブヒトデ、アオヒトデ、ガンガゼ/ 脊椎類:ハマクマノミ、オニカサゴ、カクレクマノミ、アズキハタ、コクテンフグ