DIVING

アドベンチャーダイバーへの道

またまた決心。ディープダイビング

IMG_1353.JPGこのニョロニョロの集会風の珊瑚が好きです。決してやわらかいわけではなく、かと言ってシビれるわけでもありませんが。

ヘタレの向上心

 オープンウォーターの講習が無事終了し、ログブックを記入していた時に、実はひげ講習日程を4日間と勘違い、というような話をしていた。詳しくは勘違いではなく、悪天候や出来の悪さでさらに1日ほしいときの予備日を含め「4日間の講習」であったらしい。

・・・1日あまる。師匠はファンダイブに誘ったが、ひげひるむ。
やっとこオープンウォーター終了の身でベテランダイバーに囲まれ、水の中でそれに付いていく自信はまだ、ない。他の道はないものか。

 そういえば学科の時に、コースを選択してステップアップできるようなプログラムがあるって聞いたなぁ・・・。もたもた考えているひげに、師匠がくみ取るようにこう言った。

 「そんなら、アドベンチャーやりますか。」

 願ったりかなったり。
大勢でのファンダイブにはひるむひげだが、なにせ海には出たい。出たくてウズウズだ。そう、私ひげピカピカのオープンウォーターダイバー。しかしまたあの鬼講習が待っていると思うとこっちもひるむが、海に出たいの一心でアドベンチャーダイバーへの道を迷うことなく選ぶひげ。選択したコースは師匠のお薦めもあって、アンダーウォーターナチュラリスト、ボートダイビング、ディープダイビング以上3つとなった。

 夕方から空は曇り、明日は海も時化るそうだ。お休みもかねて、アドベンチャーコース明後日に決定。やってきてねと宿題がでる。その夜はメッドの部屋で疲れた体にむち打って、母の話にも生返事でしゃかりきにやった。しゃかりきにやらないとこの量、終わらないじゃないか!

海底2万マイル。ディープダイビング講習

 今朝はなぜか歩いて底地まで移動だ。よく見ると、ファンダイブや体験ダイブに参加する人たちみな、ゾロゾロ底地にむけ、歩いている。はは〜ん・・これまでのひげは特別だったのか。今日からはもう一人前のダイバーとして扱われるのだな。

 どうりで実習1日目、トラックで底地から帰るとき周りの人々に
「い〜な〜い〜よな〜」とうらめしそうに言われたわけだ。気も引き締まる。

 本日の内容を歩きながら聞く。1本目はディープダイビング。これは必修だ。30メートルの世界まで行くのだ。

 水深30メートル・・・。ひげにとっては前人未踏の世界。どんな世界が待っているのだろう。そして昼食をはさみ、ボートダイビング。ラストにアンダーウォーターナチュラリスト。

 師匠の、ナナメ掛けして腰のへんまでぶら下がるSASのオレンジのバック。それになにやら、さらにぶら下がるコンビニ袋。そこから透けて見えるオレンジジュースの缶

「(チッ。自分ばっかおいしいもん持ってきて)」ひげ内心そう思う。

 底地の桟橋に着いた。ピンクのレイおじさんはもういなかった。(あとで聞いた話だが、あのおじさんはあのまま、あのレイをかけたままの姿でシーマンズに現れたらしい。ダイバーだったのだ。ううむ。なんて世界だ。間口も広い。そしておじさんは、ログ付け(その日のダイブ記録を書き記すこと)にもレイをかけて参加。)

 他のファンダイブの人々と共に、ボートに乗り込む。めざすは沖のクルーザー。しかし今日は少し違う。そのクルーザーに乗って15〜20分のところにむかうのだ。向かう先は大崎サンドガーデンというポイント。それに今日は大勢のファンダイブのゲストが乗っている。

 それぞれのチームに分けられ、インストラクターが各チームに1人、ガイドとして付く。今日は3チームだ。そして、あと1チーム。師匠&ひげチーム。1チーム4〜5人のところ、うちのチームはひげ1人。ちんまり。

船上ではインストラクターの紹介をやっている。師匠、はっきりとした元気な口調。クルーザーが出航した。そのエンジン音は腰が抜けるほど大きい。20分近くこのクルーザーの爆音にさらされつつ目的地に到着。


と同時にワサワサとみんな準備を始める。それをボーッと見ていると師匠の視線。
「早く用意せんかいっ」という目。ハッと我に返り、アタフタ準備を始めるひげ。そうだった。鬼講習はもう始まっているのだからして。

 今日からタンクは8リットルアルミから10リットルアルミへ。
師匠に続きエントリー。しかし。潜降ロープには、体験ダイビングの人々が鈴なりになっていた。うお〜どうしよう!が、なんとかひげ、ロープをもたずに潜降成功。やるじゃないか、自分。

 オープンウォーターダイバーは18メートルまでがダイビングできる最大深度となり、それでも充分素晴らしい海を堪能できると思うんだけど、これから講習を受けるディープアドベンチャーダイブを終了すると、30メートルの世界まで堪能できる。

 30メートル・・・おとといオープンウォーター取ったばっかなのに、大丈夫だろうか。にわかに心配になった。心配あればすぐさま師匠だ。

「大丈夫でしょうか。」
「大丈夫です。」

大丈夫らしい。
んにょ〜し!行くじょ〜深海!海底2万マイルだっ!

深みの世界は理数系

 底地に歩いて移動する前の師匠とのブリーフィングで、引き算をやらされた。8ケタ。かかった時間8秒・・・なんで今さら。そして、あのオレンジジュースの缶。コンビニ袋から出された缶はなぜか、カラ。

「(この缶が30メートル潜るにつれて、どうなるでしょう。)」

なるほど、これは教材だったのだ。ひげ、心の中で師匠にあやまる。

他にも、色テープの貼ってあるボードが袋から出てきた。もしや、引き算も。なんかワクワクするじゃないか。

10メートルも潜ったろうか。師匠が先ほどのオレンジジュースの缶をとりだす。

「ベコッ」

もうすでに缶は、ベッコリとつぶれていた。潜降するにしたがい、ベコベコベコとつぶれていく、缶。水圧を目で見て感じる。

「(あ、いててっ)」

耳が痛ーい!耳抜きがうまくできていないのか、左耳にキーンと痛みが。少し上に浮上、耳を抜いて再び下へ。

 やはり、深い海に光はずいぶんと届かないものだ。
師匠の取り出したボードには、5色ほどの色テープが貼られていて、深度によってそのテープの色がどのように変化して見えるかこの目で確かめるというものだが、もうここでは、赤は紫がかったグレーになっていた。色は光を失うに連れ、青だけが残っていく。さらに深くなるとその青も吸収され、残るは闇の世界となる。

 深度計を比較してみることになった。師匠のダイブコンピューター26.7メートル。ひげの深度計(レギュレーターについているアナログ)26.0メートル。誤差がある場合はより深い計測値で認識する。

 師匠”ダイバーせんせい”を取り出すと計算式を1つ書いた。今度は足し算。8ケタ。時間を計ると6秒。陸より2秒も記録短縮。

「(おかしいなあ)」←思惑がはずれたと。

 深い場所では陸より作業は緩慢になるという。でも実はひげ、引き算より単純に足し算が得意なだけです。・・・と、これは窒素酔いの影響を自分で確かめてみる作業。


さっきから、師匠はどこからこの教材なんかを取り出しているか、というフトした疑問。

 答え。それは、BCジャケットに全部1つ残らず、ぶら下げているのだ。もちろん”ダイバーせんせい”も。さらに、つんつん棒と言われるものや、水中ライトなど、下げられるものはなんでも下げている。なるべく両手がつかえるように。だから師匠が船の上で、脱いだBCを床に置くとき「グワッシャンガッシャン」と、なんともけたたましい音がするのである。(さぁ、全国のインストラクターのBCに耳をすまそう!)

P9030009.JPG何もしないとわかっていてもやっぱり近くにこないでほしいの筆頭株。私はこんな至近距離で写真は撮れない(撮影:師匠)

チョロチョロッ
ん!?目の前を何かが動いた!・・・うみへびだっ!
「(キャーーッ)」
しましまのSの字が通り過ぎる。かと思えば
ヒョロヒョロッ
ん!?下で何かがうごめく!・・・砂の中からヤッコエイ!
あげくにウツボ。もう思いっきり師匠の後ろにかくれてでてこない、ひげ。

しーーーーーん・・・

 うう・・・他になんにもいない。南国のシャンデリア、熱帯魚の乱舞は、どこ行ったんだ!!そんな、深みのまっただ中。ひげ、フィンで砂をまきあげさらに、状況悪化。

「(こ、こ、こ、こわいよぅぅぅ・・・)」

 その日の深場は、静かでしらけていた。いやほんとに色がなく、しれっとしたかんじ。

 深みの雰囲気に飲まれっぱなしのひげには、30メートルの世界を堪能できる余裕などありはしなかった。しかし。きっとこれからこの経験は、いつか必ず役に立つ。今は自分にそう言い聞かせるひげだった。

アドベンチャーダイバー
ひげが今回取得したCカードを発行している指導団体PADIによると、オープンウォーターダイバーの一つ上のステップ。数あるコースの中から3つのコースを選択し、それぞれ1ダイブ。「よし」と言われれば、アドベンチャーダイバー認定。ちなみにプラスあと2つコースを選択し合格すると、あこがれのアドバンスダイバー認定。アドベンチャーコースはアドバンスコースの前哨戦。

ディープダイビング
深度30メートルを実際に体験。深いところでは水圧によって体にどんな変化がおきるのか、視界はどうなるのか等。ディープダイビングの目的を学ぶ。


Log/講習地:大崎サンドガーデン 深度MAX:26.7M AVG:12.4M 水温:26.1℃ 師匠のお言葉/問題が簡単すぎました(チッ)
Boss01.jpg次はかけ算を企む師匠近影