DIVING

オープンウォーターへの道

さあ、やっとこ2本目

102_0215.JPGおおっ。ダイビング船大集合。川平石崎マンタスクランブル

実はもう帰ろうかと思てました。

 「さあ、行きましょうか」師匠のさてさてという声がとぶ。
難関突破のあの後、水の中を少し散歩してエキジットした。2本目に行くまでお昼ご飯をかね、水面休息をとっていたのだ。


正直、やる気半分、もういい半分。ひげの心は割れていた。
さっきのマスク脱着のインパクトからまだまだ脱着できずにいた。力を・・・使い果たしたあの気分だ。しかしそんな弱い心にムチ打って、器材とともに心も再装着せねばならぬ。

 これから、何度となくやるであろう、器材のセッティング。だが、最初は一つ一つが心の指さし確認だ。そんなひげのつたないセッティングを温かく見守る師匠。ときに声なき声がとぶ。

「中圧ホース(怒)」

 陸でもアイコンタクトは忘れない。2本目はかなり、盛りだくさんの内容らしい。ぐぐっと覚悟を新たにする。ジャイアント(ジャイアントストライドエントリー)でエントリー。ロープをつたって潜降だ。

 2本目(限定水域ダイブ2)のメインエベントそれは”エア切れ”水中でその名の通り空気が無くなっちゃった時どうするかのトレーニング。

 エアが無くなる・・・そんなことあるんだろうか。どうしてそんなに目一杯吸っちゃうんだろう・・・疑問は尽きないが、器材の故障等吸い尽くしてしまった以外にも原因は考えられる。どっちにしても、えらいこっちゃ。

学科講習の中でもこのへんのくだりはポイント。

 エアがやばいとき、その対処法は5種類あるが、事前に学科で習う最大ポイントの一つ、”深度による空気の圧力と体積と密度の関係”と関連して(とひげは解釈)実に大切なトレーニングといえる。ダイビングのプログラムはどれも重要でいっさいムダなところは無いが(教科書を読むと、どんなにその教育法が確立されたものであるかということがわかります。)ここは、大きなポイントの一つ。

 師匠によるエア切れのデモ演。「エアが切れた エアをくれ」
ハンドシグナルを交えた、迫真の演技だ。本当にエアが切れたのかと思わせる。「見ててね」と言われて見てる私が極悪人のようだ。

 バディ(水中での相方)からこのハンドシグナルを出された場合、登場するのが”オクトパス”だ。レギュレーターには4〜5本ブラブラと器材がぶらさがっているが、自分のマウスピースと同じで色違い(もしくは同じ)のものが余分に一本ぶら下がっている。これは別にラブラブで水中を泳げ、というものではない。エアの切れたバディにエアを分けてあげるもの、非常に大事な器材である。

 この、オクトパスをつけていないバディ(そんな人今はあまりいないらしいけど)に当たったら一人で潜ることと同じだろう。何かあったとき、助け合う。何はなくとも思いやり。これこそがダイビングでいうとこの”バディシステム”。

 師匠は何事もなかったかのように「どうぞ」と言った。
今度はひげのエア切れトレーニング。口からレギュレーターをはずす。

コポコポコポ・・・


「(エアが切れた エアをくれ)」

 そうすると、バディ(師匠)はオクトパスをエアの切れたバディの口に持っていく。そのまま、タンクの空気を分け合いつつ、離れないよう注意しながら落ちついてゆっくり浮上する。

後々わかったが、足ってけっこうよく、痙る。

この日はやることが多くて、何をしたもんだかはっきりとしないが、ひげのインパクト順でいくと次に来るのは、

【水中で足が痙(つ)ったときの自分とバディの治し方】
【(ハッスルしすぎて等)疲労したダイバーを引きずってくる】

などがある。この時にも師匠の迫真のデモ演が光る。

 思いっきりフィンごと足先を向こうずねの方向に反らせ、痙りを治す。自分でやったり、人にやってあげたり。そう。この2つは少しだけ、エマージェンシーなかんじだ。ここは水面でやる。

 「あいたたたたたたたっ」

 ひげは師匠の足をお借りし、ならばと思いっきり満身の力を込めて反らせたのがいけなかったのか、マウスピースのすき間から悲鳴のような声が聞こえる。痛そうだ。先ほどの指の痛みの癒えないうちに、今度はこれだ。本当にダイビングのインストラクターとは体を張った大変な仕事だ。

 次は師匠を引きずってくるトレーニング。
詳しくは”疲労ダイバー曳行(えいこう)”という。

 泳げなくなって舟または、岸までたどり着けなくなったダイバーを仰向けにし(うつ伏せはいけない)タンクのバルブのあたりを持って泳いで引っ張って行く。疲労ダイバーはラクチンだが、こっちはかなり疲労する。

 あの日クラブメッド沖で目の前をかすめた親子連れカヌーにやってもらったのも、この、疲労ダイバー曳行に他ならない。

なんだ。ちゃんと予習してたんじゃん!

 ・・・なにはともあれ、未だ体験したことのないこの新鮮で、やりがい盛りだくさんの内容は、やればやるほどその達成感というものが、増してくる。

すでにひげはそんな気分になっていた。

102_0206_2.JPGひげがカヌーに曳行された現場沖。(写真左手中央付近)


エントリーとエキジット
エントリーは水の中に入ることでエキジットは上がること。エントリーの仕方は今回のひげの講習のように高さのあるところから(ひげの場合、クルーザーから)だとジャイアント・ストライド・エントリー。海に大きく足を一歩踏み出してドボン。その姿はまるで巨人が歩くみたいだからこの名がついたのかなあ。ボートからだとシッティング・バックロール・エントリーというので入ります。ボートのふちに座って、後ろ向きにドボンです。

Log/講習地:底地沖シーベース 深度MAX:9.7m AVG:4.4m 水温:26.5℃ 透明度:10m
見たおさかな/ハマフエフキ ビライシ、ケヤリムシ、オトメベラ、シャゴウガイ